(ニュース転載) イオンが競馬場で商業施設構想
イオンが競馬場で商業施設構想【帯広】帯広市が帯広競馬場の複合施設化を検討している問題で、国内小売り大手のイオンが市に対し、同競馬場敷地内での新たな商業施設構想を非公式に打診していることが、15日までに分かった。小売り、文化、飲食、スポーツジムなどの複合施設「リージョナル・ショッピングセンター(RSC、広域型商業施設)」を整備し、ばんえい競馬との相乗効果で集客を図る計画。競馬場敷地は現状では1万平方メートルを超える商業施設は建設できず、市側は実現に否定的な立場を示している。
イオン側の担当者が十勝毎日新聞の取材に対し、明らかにした。RSCは飲食、物販、サービス機能を合わせた200前後のテナントが入る大規模施設。苫小牧市のショッピングセンターに類似した施設をイメージしている。
担当者は「全国で最近作られている施設。十勝にないショッピングセンターを帯広でやりたい。経営が厳しいばんえい競馬の応援に協力する意向がある」と説明する。
イオン側は中心部に近い立地と広大な敷地が確保できる点に着目、10年ほど前から競馬場敷地内での立地を模索していた。市が競馬場の複合施設化を検討していることを知り、担当者が6月上旬に市役所を訪れ、構想の概要を伝えていた。
構想は(1)中心部の中心性を補完(2)ばんえい競馬の集客に相乗効果を生み出す(3)今までの十勝帯広にないもの-を念頭にしており、ポスフール帯広店の移転については未定としている。十勝の中心地の再構築を担うことで、音更や幕別、管外から人を呼び込み、地元百貨店の藤丸や商店街との相乗効果も図る。札幌市の観光名物のように、競馬場と中心部を結ぶばん馬馬車の運行も模索している。
競馬場に不特定多数の市民、生活者、道内外の観光客を集客できるとし、乗馬体験などイベント開催も可能と判断。施設内に地元企業による「おかしタウン」、「豚丼ストリート」、地元土産コーナー、映画ロケ地が多い地域性を紹介する「十勝映画ストリート」といった観光要素も含めている。テナントは地元のほか、全国展開の店舗なども想定している。
敷地は競馬場北側を活用し、約10万平方メートルを想定。ただ、競馬場は1万平方メートルを超える店舗は建設できない「第2種住居地域」で、担当者は「土地の賃貸も考えている。いずれにしろ市と地権者の協力がなければ具体化できない」とも話す。
市商工観光部は「土地利用は答えられる立場にはない。地元経済界にも配慮する必要がある」と説明。土地所有者の十勝農協連は「対応を市に任せている」としている。
競馬場の複合施設化がクローズアップされているこの時期に,具体的な計画案が出てまいりました。記事によると10年ほど前から検討していたとのことなので,充分に煮詰めた上でのプランなのでしょう。
素人かつ非地元民の立場なので事実誤認もあろうかと思いますが,とりあえずポイントとなりそうなのは
・第2種住居地域
・ポスフールとの兼ね合い
・地元商工関係団体との兼ね合い
あたりでしょうか?
地元商業,とりわけ帯広市内の商店主の反発は相当強いんじゃないかと思います。ただ,ここで反対して競馬場敷地への出店を阻止できたとしても,その代わりに音更や幕別に出店されてしまうということもあり得るわけで。個人的には(たとえ建前だとしても)
> 地元百貨店の藤丸や商店街との相乗効果も図る
の具体的な案や試算を見てみたいなと思います。
あとはなんといっても。競馬ファンとしての立場からすれば,併設による「ばんえい競馬としての」メリットが最大の関心事です。単なる「ショッピングセンターが隣にある競馬場」じゃあ面白くない。世界唯一のばんえい競馬が行われている競馬場として,より魅力のある空間になってもらいたい。
ということで,イオンさんには今度NPOとかち馬文化を支える会主催の「未来の帯広競馬場デザイン・コンクール」に応募して,計画案をプレゼンしていただけるとありがたいなと思います。
馬券売上の減少傾向は今後も続くことがほぼ確実な状況で,施設の複合施設化というのはばんえい競馬のみならず公営競技全体の課題になるでしょう。そういう意味では,今回のデザイン・コンクールはもっと大きく取り上げられてもいいのかな,という気がしますし,どのようなプランが出てくるかが非常に楽しみです。
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