« 血統解説(第19回) ホクショウバトル | Main | チャンピオンカップ(展望) »

February 23, 2010

ばんえい競馬1口ファンド

【ばんえい】ばんえい競馬初の1口ファンドいよいよ実現

 地方競馬全場のインターネット投票サービス「楽天競馬」(運営:競馬モール株式会社)と有限会社シルクホースクラブ(代表取締役:阿部幸也)が共同で、ばんえい競馬で初となる1口ファンドを実施することになりましたのでお知らせいたします。

(後略)
http://plaza.rakuten.co.jp/keibainfo/diary/201002220002/

ということで,ついにばんえい競馬に一口馬主がくるようです。
また,既存の一口馬主と一番の違いはクラブが用意した馬に出資をするのではなく,会員が能力検定を見て出資する馬を選ぶ,というところ。すぐにレースに使えて活躍できる可能性が高い馬を選べるというのは出資者にとってはいい条件なのではないかと思います。
想定出資額は1口2万円前後,維持会費は1口1500円。あとはシルクホースクラブの入会金(1万円)と一般会費(3150円or1050円)がかかると思いますが,私のようなしがない給与所得者でも手が届く値段かなあ,という感じです。とはいえ,現在の報償制度では馬主として得られる金額はかなり低いのが現実で,いわゆる「収支」という意味では出資者がプラスになる可能性は極めて低いですね。しかし,安価な出資でばんえい競走馬の馬主に,しかも能検を見た上で素質馬を選べるというのはかなり魅力的なんじゃないかと思います。

この一口ファンド制度。単純に馬主数が増えるということもメリットでありますが,個人的には生産者に対してのアピール効果を期待したいです。ばんえい競馬の報償費の低下によって馬の取引価格が下落したり食肉業者に競り負けたりしている状況や,生産者の高齢化や後継者不足も相まって,農用馬の生産者数や頭数は急激に減り続けています。馬を作っている生産者には「食肉業者に競り落とされるよりは,多少安くとも競走馬として使ってもらいたい」という思いを持っていられる方も多いと聞きます。自分の生産馬が中央競馬では既にブランドとなっている「シルク」の冠名をつけて競馬場で走る,というのは生産者にとって励みになるのではないかと。
また,今回の視察ツアーもそうですが,愛馬を応援するために出資者が来帯する機会が増えるとかいう効果もあるでしょう。ばんえい競馬の場合,平地競走特にJRAに比べて「故障による長期休養や引退が少ない」「出走数が多い」「競走馬として活躍できる期間が長い」ということで,1頭の馬と長く付き合うことになろうかと思います。出資者がリピーターとして継続的に来帯していただけるなら,競馬場にとっても十勝帯広にとっても大変ありがたいことです。

一口ファンド,将来的には募集馬数の増加や他クラブの参入も期待したいところでありますが,現行の報償金では出資者の費用負担が大きいために「費用負担が大きくてもばん馬の一口馬主になりたい,ばんえい競馬を応援したい」という強い意思を持ったファンのみに客層が限定されてしまうのではないかという気がします。そのような状況下では募集頭数の増加や他クラブからの参入は慎重にならざるを得ないでしょうし,ボランティア的精神が前提での出資を求め続けることはいずれ限界が来るのではないかと。これは一口ファンドに限ったことではなく既存の個人馬主さんも同様ですが,馬主の経済的負担を軽減できるよう(できれば預託料ぐらいは出走手当+賞金で賄えるように)報償費を増額と,その前提となる馬券売上額の向上を期待したいです。

ばんえい競馬をとりまく状況は,ここのところ

 馬券売上の低迷→賞金の値下げ→馬の取引価格低下落→生産頭数の減少

という負の連鎖にどう抗っていくかという極めて深刻な問題に直面しているわけですが。今回の一口ファンドは,この負の連鎖に歯止めをかけるための絶好のチャンスなのではないかと期待しています。是非とも成功してもらいたいなと思います。
そしてばんえい競馬に「全員参加型」で関わっている輪の中に新たに「クラブ法人」という存在が加わることになるわけですが。各団体同士が協力して新たなコラボレーションが生まれると,ばんえい競馬全体がより活気づくんじゃないかと期待しております。
また個人的には,一口馬主で「ばん馬の血統」に対する注目度が上がるのではないかという事で,「同好の士」としてはうれしく感じておりますし,「ばん馬の血統について知りたい」というニーズに応えられるよう,このBlogやWebサイトでの情報提供やその他諸々でやっていければいいなーと考えております。

|

« 血統解説(第19回) ホクショウバトル | Main | チャンピオンカップ(展望) »

競馬振興」カテゴリの記事

Comments

一口馬主、生産者にとっては、励みになる動きですね。
冠名が、シルクですか。^^
まず、能力検定での選択になるようですが、その馬選びも重要になりそう。
誰が、決定するのだろう?
このような動きが、広がりを見せ、市場、共進会で、購入者が、増えてくれるといいな~。

うちの馬購入の際には、牧場に招待というのも、面白いかも。
コラボレーション企画は、アイデアが、出そうですね。

Posted by: | February 24, 2010 at 01:41 PM

コラボレーション企画ではやっぱり、ファンと生産者が直接会って話せる機会があると面白いですよね。
あとは例えばシルクからの繋がりでサラの生産者とばん馬の生産者の交流とかも面白そうとか思いますし、アイデア次第でいろいろできそうかなーと。

Posted by: みど | February 26, 2010 at 11:43 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/68576/47643535

Listed below are links to weblogs that reference ばんえい競馬1口ファンド:

« 血統解説(第19回) ホクショウバトル | Main | チャンピオンカップ(展望) »