« バレンタインカップ(結果) | Main | ばんえい競馬1口ファンド »

February 19, 2010

血統解説(第19回) ホクショウバトル

すいません,すっかり更新が滞ってしまいました。久々の血統解説はヤングチャンピオンシップ勝ちのホクショウバトル。2007年4月8日生まれ。父インディボクサー母風乃亜美,本別町風間進氏の生産馬。

父はインディボクサー。1996年生まれということはスーパーペガサス等と同年齢。通算成績は197戦23勝で重賞への出走経験はなし。半兄にニュートリノ(166戦21勝),近親にスーパーペガサスがいる血統背景や繁殖牝馬の多い十勝で供用されていたこともあり,初年度から多くの産駒に恵まれました。ホクショウバトルはウィナーミミに続く2頭目の重賞ウィナー。インディボクサーは既に亡くなっておりまして,現3歳馬が最後の世代。早逝が惜しまれます。2代父ダイヤテンリユウは71戦29勝で重賞10勝,ニセコクインヨウテイクインの兄,種雄馬としてもサダエリコハイトップレディをはじめ多くの活躍馬を出した,ばんえい競馬史上屈指の名馬。

母は風乃亜美で,恐らく競走馬としては登録されていないと思います。ブルーストーン,キタノユリヤーと,近い兄姉は競走馬としてデビューしていますが,それより前に生まれた5頭の産駒は競走馬としては登録されていない模様。近親にも目立った活躍馬がいない,どちらかといえば地味な牝系といえます。母の父シマノカチクリは185戦24勝,あのミサキテンリュウの父ですね。

ホクショウバトルの5代血統表
ジアンデユマレイ(ベルジャン),鉄鯉(ブルトン),二世ロッシーニ(ペルシュロン)と,それぞれの品種を代表する大種雄馬のインブリードを持っています。計算された配合なのか偶然なのかは寡聞につき判断しづらいところですが,非常に興味深い血統です。

いわゆる「インブリード」がばん馬の競走能力にどのような影響を与えるのかについては,これまであまり議論されてこなかった(そもそもばんえいの競走馬の血統に関する議論自体が為されていない)わけですが。ペルブルベルジ3種の大種雄馬のインブリードを持つホクショウバトルの今後の活躍で,このへんの議論が活発になると面白いかなと思いますし,ばんえい競馬の競走馬の血統自体に注目する人が増えてくるとうれしいなと思います。

|

« バレンタインカップ(結果) | Main | ばんえい競馬1口ファンド »

血統解説」カテゴリの記事

Comments

ホクショウバトル、面白い血統ですね。ばんばのインブリードは、生産者で意識している人は、いないでしょうが。^^
この辺では、ペル系の近親交配だけには、気を使っています。自分的には、ブル、ベルジ、ペルの3元交配が、理想だと考えていますよ。
特に、ペル系種牡馬が、父の交配が、良いかも。
スーパーペガサスとか、テイオーキングとか。(笑)
これから、ばんえいの系統に、注目が高まる時代になってほしいですね。

Posted by: | February 24, 2010 01:26 PM

>(多分)ぴよさん

これは私の素人考えですが、ばん馬については「たくさん食べてたくさん稽古しても大丈夫」という意味で、心肺や内臓が丈夫な方がいい、なのでアウトブリードの方がいいんじゃないかという印象を持っています。ペルブルベルジの三元交配もそうですし、個人的には最近雑種強勢に目が行ってます。
ばん馬の血統ってサラのそれとは違った楽しみがあると思うんですよね。

Posted by: みど | February 26, 2010 11:40 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 血統解説(第19回) ホクショウバトル:

« バレンタインカップ(結果) | Main | ばんえい競馬1口ファンド »