全道祭典ばんば1歳馬決勝大会出走馬 血統解説
2011年10月22~23日にかけて帯広競馬場で開催される「全道祭典ばんば1才馬決勝大会」の出走各馬(出走表はこちら)について、血統背景を簡単にまとめてみました。
○雌馬の部
1 ビアンヒメ(美杏姫) 父マルニエーカン 母レオナチャンプ
現役の兄姉はヒカルギンカやヒカルワンダー等。
父マルニエーカンは171戦32勝で重賞2勝。最初渡島で供用され、産駒数は少ないながらもトモエエーカン等を輩出。その後滝上に移動してからは産駒数も増え、成績も順調に上がっています。重賞勝ち馬が出るのも目前かも。
母レオナチャンプ。自身は競走経歴はありませんが、重賞3勝の活躍馬キタノビッグエースを兄に持つ血統。血統的な素地では出走馬の中でも随一でしょうか。
2 ベニザクラ(紅桜) 父キタノビッグエース 母ヒカルピアス
父キタノビッグエースは前述。115戦18勝で、シマヅショウリキと同年代のダービー馬。
斜里での供用ということで産駒の数は少ないのですが、シゲノハラニセイ×輸入ベルジアン牝馬という古めの配合は今では逆に貴重。
母ヒカルピアスは40戦4勝でこのベニザクラが初仔。2007年ポプラ賞を勝ったスーパーロイヤルが兄、さらに近親にヒメカワキタ(2003年クインカップ)等、こちらも活躍馬を多く出している牝系です。
3 サクラ(桜) 父エビスオウジャ 母アシノクィーン
父エビスオウジャは232戦45勝。一億円馬マルゼンバージの初年度産駒で、10歳で臨んだばんえいグランプリで重賞初制覇をした遅咲きの大輪。
母アシノクィーンは14戦2勝で繁殖入り。近親ではアシノクィーンから見て母のいとこにダイヤキャップ(重賞5勝)がおります。
4 ナミノスズラン(馬凛) 父スズノオーカン 母カチクリヒロ
父スズノオーカンは233戦29勝。重賞の出走経験は無し。共和町で供用されており、現1歳が3世代目の産駒となります。
母カチクリヒロは未出走で繁殖入り。近親ではこれといった活躍馬は見当たりません。
5 シンザンフジ(藤手毬) 父シンザンウィーク 母藤美姫
父シンザンウィークは216戦28勝で現1歳が初年度産駒となります。
母藤美姫は不出走。おじにヒカルセンリュウ(145戦23勝)がおります。
6 キタノジョーカー(椿姫) 父カツテンリュウ 母フジノジョーカー
父カツテンリュウは181戦25勝、こちらも現1歳が初年度産駒となります。
母フジノジョーカーは25戦2勝で繁殖入り。母方は十勝種畜牧場の純血ブルトンの血統ですね。
7 ミドリユー(緑) 父ミドリショウリ 母初姫
父ミドリショウリは128戦14勝で2003年ポプラ賞の勝ち馬。この1歳馬が4世代目の産駒、これまではこれといった馬を輩出していないだけに、このミドリユーに期待したいところ。
母初姫は不出走。近親ではこれといった活躍馬は見当たりません。
○雄馬の部
1 アアモンドクリボー(初春栗光) 父ヒカルイットウセイ 母天竜桜姫
父ヒカルイットウセイは131戦17勝で重賞勝ちは無し。この世代が3世代目となります。
母天竜桜姫は競走経歴はありませんが、サクラメイゲツ、アアモンドマツカゼ等の妹。他にも近親にキンセイウン(88戦10勝、2001イレネー記念)やヒカルセイコウ(161戦23勝)がいる血統。
2 ヨシハル(吉治) 父ピュアシルバー 母北海姫
父ピュアシルバーは純血ペルシュロンの種雄馬、自身は競走不出走。供用年数は長いものの、産駒が競走馬として登録されたのが昨年1頭のみという未知の種雄馬。
母北海姫も不出走。近親にはこれといった活躍馬は見当たりません。
3 シンエイキンショウ(晴魂) 父ダイヤキンショウ 母第五世晴流矢
父ダイヤキンショウは168戦25勝。父はリーディングサイアーのマツノコトブキ、母陽姫はキンピマス(93クインカップ)チカラマドンナ(89白菊賞)の姉という良血。代表産駒はキタノタイショウ。
母第五世晴流矢は不出走で繁殖入り。近親にはこれといった活躍馬は見当たりません。
4 フクタロウ(福太郎) 父シンザンウィーク 母福花。
父シンザンウィークは前述。
母福花は不出走ですが、キンノカミの姉ですね。
……ということは。そうです、この馬も偉大なる五冠馬シンザンの血を受け継ぐばん馬です。
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