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November 24, 2011

ばんえい×アイマス(感想)

11月20日、帯広競馬場に行って参りました。「ばんえい競馬×アイドルマスター」のコラボイベントという、ばんえい競馬史上ていうか公営競技史上に残る異色のコラボイベントをこの目で確かめてくるために。
何というか、ものすごい規模で競馬場がアイドルマスター色に染め上げられておりました。

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壁に貼られたたくさんのポスターや
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アイマスファンから贈られたフラワースタンド等々……。
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もちろん場内だけでなく場内・場外・ネット中継で流される各種映像もアイドルの画像が使われたスペシャル仕様と、こちらもかつてない試み。
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本当に競馬場がアイマス色で染められておりました。


今回のコラボイベントは当初10R「ばんえいアイドルマスター記念」の開催がメインでしたが、当初発表以来アイドルマスターのファン(P=プロデューサー)たちが続々と個人協賛を申し込み、アイマスにちなんだ名前の協賛競走で埋め尽くしてしまいました。
ただ、ここからがすごいところ。協賛レースに関してはばんえい競馬から追加の発表で、10Rのばんえいアイドルマスター記念に加え、全国のPさんたちが申し込んだ協賛競走の馬券に「ばんえい×アイマスコラボ」の印字がされ、これまで個人協賛ではされてなかったレース名の印字がされるという事となりました。Pさん達の熱意に運営側が粋な計らいで恩返しをしたというところでしょうか。
こういう主催者とファンのキャッチボールで企画がどんどん膨らんでいくというのは、ばんえい競馬では(自分が知る限り)前例のない事で、個人的には「もっとやれ」とも思いますし、そもそもばんえい競馬のファンと主催者間ではこういう流れが起きてなかったんだなあ、という若干の寂しさも。
てなわけで、このあたりについてはアイマスファンの熱意や行動力のすごさに敬服するとともに、ばんえい競馬ファンとして若干の敗北感を味わっておりますw

また、アイマス色に染められていたのは競馬場だけじゃない。とかちむら産直市場の入り口にはアイマスファンを歓迎する「祝!アイドルマスター記念 ようこそ全国のPご一行様」の張り紙が貼られ、
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店内POPはキャラクターのお姿が。
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競馬場ととかちむらの両方がアイマス色になっています。
また、当日は競馬場関係者がアイマスに登場するキャラクターのコスプレをしていたのですが。その顔ぶれを見ると。OPBMの広報担当、
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誘導馬の騎手(厩務員)、
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「とかちむら」で働くスタッフ……。これって結構すごいんじゃないかと思うんですよ。とかちむらと競馬場が一体となってイベントに臨んでいるのは「全員参加型」という新生ばんえい競馬発足当初のスローガンにぴったりなんですよね。
帯広競馬場での単独開催となり、競馬場への集客の目玉としてオープンした複合施設のとかちむらですが、残念ながら売上や来場者数は計画を大きく下回っているのが現状です。
競馬場ととかちむら、いずれも厳しい状況ではありますが。それだけに、両者で協力しての集客イベント等が増えていけばうれしいなあ、とも思いますし、そのイベントにいろいろな関係者を巻き込んでいき、「全員参加型」を実現するためのフィールドとなればもっともっとうれしいなあ。
今回アイマスのキャラクターで彩られた競馬場ととかちむらを見ていて、アイマスという「触媒」によって両者の関係が強く結びついた、非常に意義深い日だったのではないかと感じた次第です。


今回のコラボイベントに関してはいろいろなニュースサイト等でも取り上げられ「公式が病気」や「ばんえいやりすぎ」等の褒め言葉がネット上で飛び交っておりました。
あくまで個人的な感想であり憶測ですが。公式(OPBM)が今回未だかつて例のない規模でコラボに臨んだ背景には、当然宣伝効果を見込んでの事もあるとは思いますが、これまでアイマスのファンは何度も個人協賛競走を組んでくれていて、2010年にはラッピングバスを仕立てて競馬場に来場、協賛競走を4レースも組んだこともしてくれているわけで。OPBMの今回の「本気」は、これまで協賛してくれたアイマスファンへの感謝の気持ちの表れもあるのかなあ、という気がします。
ただ、このホスピタリティはアイマスだけに限定した事でもなく。最近行われたNHKで制作中のドラマ「大地のファンファーレ」のロケでは、ソリの音を撮りたいという音声さんに騎手がソリに乗れと誘う話とかファンがエキストラに自発的に動いて取り組んだ話などが紹介されております。関係者もファンも、非常に協力的な人たちが多いんですよね。
これは当然、現在も厳しい経営が続いている状況ですので「競馬の宣伝になるんなら」という意識はあるのですが「世界で唯一、ここで行われている競技の魅力を多くの人に知ってもらいたい」という気持ち働いているんだと思います。

実際のところ、今回のコラボイベントはものすごい反響を呼び、Twitterのハッシュタグ(#banei,#banei_imas)がトレンドワードとなり、ネット中継でも「ばんえいを初めて観た」という人がたくさんいらっしゃったようですし、その反応もかなり好意的なものが多かったようです。
私自身「ばんえい競馬は面白い、この面白さが伝われば観客だって売上だって増える」という主張を大した根拠もないまま繰り返してきたわけですが、実はこの説は間違っていなかったんだという実感と手応えを感じておりますし、今回のビッグウェーブに乗ってばんえい競馬の認知度を上げ、売上の好転に結びつける方策を考えなきゃいかんよなあ、と。
「ばんえい競馬を知ってもらうこと」と「馬券を購入してもらうこと」の間には高いハードルが存在していること、そして「一度試しに馬券を買ってみた」と「継続的に競馬を楽しむ」の間にも高いハードルが存在しているわけです。「継続的にばんえい競馬に興味を持ってもらうこと」や「馬券を予想するための(特にネットでの)情報提供」等の必要性が(これまでも度々書いてきたことですが)あるでしょう。


今回のコラボイベントですが、ばんえい競馬にとっては単なる企業協賛競走にとどまらない「本気」を見せたということになっていますが。当日、OPBMの職員さんとちょっと立ち話をした時には「もっといろいろ出来たはず」と言ってました。また、とかちむらのスタッフさんからも「準備期間が少なかった」という声を聞きました。私自身も、もっと準備期間があればいろいろアイデアも出せたのになあ、という残念な気持ちを持っております。
ばんえい側では「まだ本当の本気を見せていない」と考えている人が結構いるようです。ネット上では「やりすぎ」なんて言われているようですが、実際には「やり足りない」だったわけです。
ですので、「ばんえいの更なる本気」を見せるという意味でも、第2回ばんえいアイドルマスター記念の開催を切に願うところであります。

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