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August 20, 2021

【血統解説】クマモトイケメン

8月16日にデビューした熊本県産馬のクマモトイケメン。ブチ(栗駁)毛ということでも注目を集めています。

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父は昇龍。熊本県産まれの駁栗毛馬で競走経歴無し。もちろん産駒が競走馬としてデビューするのは初めてとなります。その父伯雲は民間の個人生産が生産したの純血ブルトン種。フランス産のバルジヤンと家畜改良センター十勝牧場産の雲傑の産駒です。昇龍の母朝顔は熊本産の鹿駁毛。その父呂火山は鹿駁毛、こちらも熊本産まれ。勇火山(白糠町産)と呂豊(弟子屈町産)、北海道産まれの両親が熊本に渡って繁殖馬となり、生産された種雄馬です。改めて昇龍の血統を眺めてみますと、雑種化の進んだ繁殖牝馬×純血ブルトン種雄馬という雑種強勢の効果を意識した掛け合わせとなっています。

次は母方の血統を見てみましょう。母は金立、熊本産馬。母父は純血ペルシュロンのブラックヘラクレス。競走馬としての戦績は125戦11勝。馬体重1100Kg超でレースに出走したことも何度もある、恵まれた体格の馬でした。二代母金勝は駁栗毛の熊本産馬。その父金峰山もブチ毛(駁栗毛)、先に名前の出た呂火山の半兄です。母金立も昇龍と同じように、雑種化の進んだ母系に純血種の種雄馬を交配しております。

栗駁毛のクマモトイケメン。父系母系ともにブチ毛の馬がいるわけですが。その遺伝子は金峰山・呂火山の母親である呂豊から受け継いでいるものと思われます。

改めてクマモトイケメンの血統を眺めてみますと。父母ともに北海道産純血種雄馬×熊本産繁殖牝馬の掛け合わせで母父は熊本県産馬となっております。昇龍、金峰山、呂火山はいずれもクマモトイケメンと同じ古閑牧場の生産馬です。
熊本県産馬と北海道産馬、純血種と雑種をうまく組み合わせながら、より大きくより強い馬を生産していく。これぞまさに「農用馬の品種改良」ですよね。
もちろん、競馬場で華々しい成績を挙げた父と母が繁殖馬となって競馬場に子供を送り出すのは「競馬」の大きな魅力の一つですが。他方、クマモトイケメンのような血統の馬が競馬場で活躍するのも「ばんば」の魅力であると、改めて感じております。

クマモトイケメン、活躍してほしいなあ。

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