STOP AND GO
令和5年度のばんえい競馬がいよいよ開幕いたします。
かつては勝馬投票券の発売が不調で廃止寸前だったばんえい競馬でしたが、平成25年度から発売額は上昇に転じ、昨年度の売上額は過去最高の約554億円とまでなりました。諸々の要因が重なっての過去最高、なのですが。いやほんとすごいなあ。
ただ。その「諸々の要因」も刻々と変化を続けておりまして。令和5年度はさすがに前年度を上回るのは難しいのではないか、というのがもっぱらの見解のようですし、私も多分そうなんだろうなあ、思ったりもしております。
ふと思い返してみますと。平成25年度から令和4年度まで、10年にわたって勝馬投票券の発売額は右肩上がりだったわけですから。最近ばんえい競馬を観始めたファンは「売上額が前年比を下回る事象を初めて経験する」ことになるのかもしれないなあ、ということに思い至りました。そうなると、いろいろと不安とかを感じる事があるのかもしれないなあ、と。
そしてまた、今の世の中はSNS全盛時代。SNSは人の「感情」を伝播する力が非常に強いツールですので。SNSを眺めているうちに「ばんえい競馬はこのまま衰退してしまう」みたいな感覚に陥っちゃうことがあるのかもしれないなあ、と。
でもですね。これまでもばんえい競馬は「良い時もあれば悪い時もある」というのを繰り返しながらここまでやってきたわけですし、バブル華やかなりし平成初期を凌駕する実績を「私たち」が「昨年度」に残したわけです。今年度、多少売り上げは下がるかもしれないけど。そこはドーンと構えて「来年度に再びプラ転させればいいべや」ぐらいに思っておけばいいんじゃないですかね。
だってほら、私たちがみているばんえい競馬は「馬が何度も止まり、時にはバイキをかけながら前に進んでいく」競技じゃないですか。STOP AND GO ですよ。
……なーんて言いますけどね。私自身、かなりな小心者ですので。やっぱり不安に思ったりもするわけですよ。ただ、不安になるからこそ、できるだけポジティブな言動を心がけたいなあ、とは思っています。「悲観主義は気分に属し、楽観主義は意志に属する」は哲学者アランの言葉ですが。SNS全盛の今の世の中だからこそ、この言葉の意味を改めて考えたいなあ、と思っている今日このごろです。
またそして「ポジティブ/ネガティブ以前に、そもそもWebサイトやブログでのアウトプットが少なすぎだろ」という反省もしているところです。何となくSNS(特にTwitter)の手軽さに寄っていた部分もありますが。これもまた、SNS全盛の今の世の中だからこそ、「残る」情報をしっかりと作っていきたいなあ、と思っているところです。
そんなわけで。20世紀の香りが残る殺風景な拙サイト、拙ブログやその他諸々、今年度もお暇な時に眺めていただければ幸甚でございます。