May 28, 2009

(ニュース転載)ばんえい厳しい出だし 今季開幕1カ月 発売額7%減

ばんえい十勝劇場さんからの転載記事


ばんえい厳しい出だし 今季開幕1カ月 発売額7%減
 帯広市単独開催3年目のばんえい競馬は25日、開催15日間を終え、1カ月が経過した。発売額は10億8482万6100円で、計画を7.79%下回り、前年比でも7.42%減と厳しい滑り出しとなった。帯広競馬場は計画より1割以上も少ない発売額で推移、直営場外より計画到達度は悪い。今季は旭川場外を移転、薄暮開催を初めて実施するなど新たな試みを始めたが目に見える成果は表れておらず、関係者は今後の盛り返しに期待している。

旭川場外移転初の薄暮開催「今後に期待」

 15日間の入場者数は、帯広競馬場が前年比2503人(8.41%)減の2万7269人と落ち込みが目立つ。一方、道内6カ所の直営場外は、同709人(3.25%)増の2万2547人と微増。旭川は同331人(3.99%)増の8627人で、北見、岩見沢、苫小牧も前年以上の入場となっている。

 発売額は入場者数の減少と連動し、帯広競馬場が3億1247万円で、予算比11.63%、前年比8.42%の減少。昨季の早すぎるナイター開催を踏まえ、今月9日には日中開催よりやや発走時刻を遅らせる薄暮開催を始めた。ただ客足は伸びず、市の担当者は「レースの最初(午後0時半)と最後(同6時半ごろ)が昼食や夕食の時間と重なり、中途半端な時間帯だったかもしれない」と語る。

 直営場外は予算比1.41%減、前年比5.61%減の4億689万円。旭川は前年の実績をわずかに上回っているが、計画より3.56%低く、オープン効果は限定的となっている。北見、苫小牧は計画を上回るペースだが、旭川を除く5場外の実績はいずれも前年割れしている。

 ネット.電話投票も同6.49%減、同7.16%減の2億1119万円と低調。広域発売は中核となる道営競馬の直営場外「Aiba」での販売が伸び悩んでおり、ばんえい以外の他競馬場の馬券も発売していることから、分散が一因とみられている。

 市ばんえい振興室では「他の競馬でも売り上げは伸びていない。景気の悪化が影響している」と懸念。砂川敏文市長は25日の定例記者会見で、「新しい試みをやっており、昨年と違ったことが出ることに期待したい」と話した。


非常に厳しい出だしとなっております。
個人的に気になったポイントは2点。
1つ目は
> 昨季の早すぎるナイター開催を踏まえ、今月9日には日中開催よりやや発走時刻を遅らせる
> 薄暮開催を始めた。ただ客足は伸びず、市の担当者は「レースの最初(午後0時半)と
> 最後(同6時半ごろ)が昼食や夕食の時間と重なり、中途半端な時間帯だったかもしれない」と語る。

昨年のナイターが不調だったという記事の時にも書いたのですが,顧客の行動や時間毎の発売額を事前に調べた上での薄暮開催決定じゃなかったの? ちゃんとマーケティングしてるの? という疑問を持たざるを得ません。昨年度の経験がまったく活かされていないという印象です。

2つ目は
> 「他の競馬でも売り上げは伸びていない。景気の悪化が影響している」と懸念。

地全協のサイトで各主催者別の開催成績を見ることができ,今のところ最新の数字として平成21年4月分(※pdfファイル)の成績が閲覧できます。5月25日までのばんえい競馬の数字と4月分の他主催者の数字を単純に比較するのはアレなのですが,ばんえい競馬と同じく廃止が取りざたされている高知競馬をはじめ,一日平均当たりの売上額が前年を上回っている主催者がいくつもあります。単に「不景気だから」で片づけてしまってはいけないでしょう。

昨年度のロングランナイター開催の失敗を踏まえた(んですよね?)上で実施された薄暮開催ですが。通常の昼間開催と時間をずらすことによってどのような客層を集めようとしたのでしょうか? 本場なのか場外なのかネット販売なのか? 結果的にはどの客層も芳しくない数字になってしまっているわけで。

>「新しい試みをやっており、昨年と違ったことが出ることに期待したい」

という砂川市長の言葉どおり,これからも様々なPR策が出てくるんだろうと思いますが,全方面全客層へのPRというのはコスト(人的含む)的にも限界があるでしょう。薄暮開催(あるいはナイター)をPRするにあたって,少し「狙いたい客層」に集中的に資源を投下する戦略があってもいいんじゃないかな,と思います。
個人的には競馬場本場でのイベントなんかはとかち馬文化を支える会ばんえい競馬馬主協会が招聘したコーディネーター等にある程度任せて,OPBMは場外とネット販売のテコ入れに労力を集中的に投下した方がいいんじゃないか,と思ったり。

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April 21, 2009

ニュース転載 ばんえい市単独開催2年目 発売115億 前年比1割減

思いっきり時期外れですが,備忘録として。ばんえい十勝劇場さんからの転載記事。
もはや新シーズン開幕直前という時期でもありますので,今さら昨年度の不振の原因をあれこれ論じることはここでは止めておきます。単独開催3年目でまさに正念場となる今シーズン。入場人員と売り上げを増やすために,主催者をはじめとする各層がどのような動きをとるのか,期待を持って注視したいと思っております。


ばんえい市単独開催2年目 発売115億 前年比1割減
場外の落ち込み深刻 高額配当導入など新戦略

 帯広市単独開催2年目のばんえい十勝は30日で、今年度開催全日程の150日間が終了した。発売総額は115億5535万8700円、前年対比では89.34%と1割下回り、予算対比でも97.17%と計画を達成できなかった。後半は正月開催や重賞レースで盛り返したが、単独開催初年度の昨季より話題性が減り、天候不良によるナイター開催の不振が響いた。運営受託会社が赤字の見通しで、3年目となる来季は新たな発売戦略や競馬場の複合施設化など、経営安定に向けた道筋を示せるかが課題となる。

2008年度(開催150日) 2007年度(開催150日) 予算対比 前年対比
発売額 115億5535万円
1日平均7703万円
129億3397万円
1日平均8622万円
97.17% 89.34%
 (内訳) 帯広競馬場 30億1910万円
直営場外  42億9266万円
電話・ネット 24億1452万円
広域場外  18億2905万円
帯広競馬場 33億7218万円
直営場外  54億1571万円
電話・ネット 20億2821万円
広域場外  21億1785万円
101.99%
94.61%
99.44%
92.99%
89.53%
79.26%
119.05%
86.36%
入場人員 帯広競馬場 21万4808人
直営場外 22万1287人
帯広競馬場 23万7165人
直営場外 26万4080人
90.57%
83.80%

 入場者数は帯広競馬場(本場)が21万4808人(前年対比90.57%)と減少。直営場外も22万1287人(同83.80%)で昨季からの懸案だった落ち込みに歯止めがかかっていない。全体では1日平均2907人の43万6095人(同87.00%)。

 発売額の場所別内訳は、帯広競馬場が30億1910万7800円(予算対比101.99%、前年対比89.53%)、直営場外(旭川、北見、岩見沢、釧路、苫小牧、名寄)は42億9266万5800円(予算対比94.61%、前年対比79.26%)。

 旭川は18億円弱(予算対比105.88%、前年対比83.66%)と善戦したが、残り5カ所は予算割れ、前年比2割以上の減少と深刻化。市は直営場外の販売促進を図るため、旭川と北見の発売所を新年度から立地条件のよい市街地に移転する。

 インターネット発売のオッズパーク、競馬モールの「電話投票」は24億1452万7700円(同99.44%、同119.05%)と健闘。来季は高額配当が期待できる「5重勝単勝式」の導入で売り上げ増を期待。道営直営場外のAibaや道外など「広域」発売は18億2905万7400円(同92.99%、同86.36%)だった。

 砂川敏文市長は「3年目は経営基盤をしっかり示すことが必要な年。聖域なしで努力したい」と強調。複合施設化に関し、施設所有者の十勝農協連への協力要請については、「場面に応じて(要請したい)」とトップ交渉を行う考えも示した。運営受託会社のオッズパーク・ばんえい・マネジメントの藤井宏明社長は「複合施設化の具現化に期待したい。(複合化の)検討会議の構成メンバーを増やし工夫をしてほしい」と話した。(中津川甫)

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February 03, 2009

悲観主義は気分に属し、楽観主義は意思に属する

悲観主義は気分に属し、楽観主義は意思に属する

アラン『幸福論』の一節。当然ながら(w わたしは読んでませんで,受け売りなわけですが。
なんだかマスコミのニュースを見ていると「このまま不景気で日本が終わってしまう」ような論調ばかりで辟易としてしまう今日この頃。消費「マインド」なんて言葉があるように,お財布のヒモを締めるか緩めるかは心理的要因が大きいわけですから,全力で不況感を煽るマスコミの所業が不景気を加速させているんじゃないかと思うわけで。ちょっと前には「官製不況」なんて言葉が流行りましたが,現状は「マスコミ製不況」だよなあ,と。
まあ,マスコミさんのネガティブ誘導報道については,ばんえい競馬存廃の時にイヤというほど思い知らされているわけですが。

で,そのばんえい競馬と不景気の関係ですが,やっぱり由々しき問題だなあと。
NARデータベースをゴニョゴニョしたら新馬の頭数を確認できるわけですが,本日現在298頭。去年は2月6日時点で384頭だったわけですから,激減といっていいかと。「馬主さんがヤバい」とPIYOさんから教えていただいたわけですが,こりゃ困りますよね。ただでさえ報償費切り詰めているところに今回の不景気,この不景気が道内の実体経済に現れるのは恐らく1~2年後となれば,持ち馬減らしたり馬主を辞めちゃう人も増えるんじゃないかと。新規の馬主開拓も必要でしょうし,何といっても報償費&賞金を増加させるために売り上げの上昇も。

ばんえい競馬の今後を考えていると,ネガティブな要因ばかりが目についてどうにも悲観的になってしまうことが多いのですが,それだとやっぱり精神衛生上よろしくないですね。
「ばんえい競馬は必ず危機を脱し,かつてのような活気のあるレジャー産業として再生する」と自分に言い聞かせていきたいですし,ポジティブシンキングでいろいろ頑張らなきゃと思う今日この頃であります。

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December 26, 2008

ニュース転載 OPBMと大筋合意 来年度のばんえい 藤井社長、撤退に含み

ばんえい十勝劇場さんからの転載記事。


OPBMと大筋合意 来年度のばんえい 藤井社長、撤退に含み

 砂川敏文帯広市長と藤井宏明オッズパーク・ばんえい・マネジメント(OPBM)社長は25日午前、市役所で記者会見し、ばんえい競馬を来年度も開催する方向で大筋合意したと発表した。藤井社長は「世界的な社会情勢の中でパートナー企業がどうなるか最終的な判断をしたい」と述べ、経済情勢の悪化次第では撤退も視野に入れていくことも示唆した。最終合意に向けて流動的な要素も残した。

 帯広単独開催のばんえい競馬は、主催者の市と運営業務を行うOPBMの間で単年度契約を結び、1年間の販売成績から、翌年度の開催を決めることになっている。市単独開催3年目となる来年度も、OPBMは引き続き運営委託したい基本的認識は示した。

 藤井社長は「今年度はかなり厳しい状況だが、赤字だから止めるというわけではない。基本的には開催したい」とした上で、「中長期的に安定的な運営ができなければ(ばんえい競馬が)望まれるものではないと判断する。道の駅といった複合施設化して収益構造を変えていかなければならない」と強調。来年度からの複合施設化が運営委託継続の後押しになる考えも明らかにした。

 砂川市長は「正念場だが、厳しい逆境をチャンスととらえ、長期的に運営する礎をOPBMと築いていかなければいけない時期だ」と述べた。

 鈴木新一市ばんえい振興室長は、来年度の日程案で、開催日数は150日、ナイターは昨季並みの42日間に短縮する方向性を示した。


ということで,ポジショントークやら何やらを考えると「一応来年度の開催は大丈夫。ただ,再来年は止めちゃうかもね」というところでしょうか?
馬券の売上額が低迷を続けている現状,来年は景気後退が確実とあってはまあ,こういう表現になるのは致し方の無いところ。OPBMの場合は親会社の事情もあるでしょうし。
「秋ごろになって突然廃止が急浮上,ドタバタして存続運動」なんて前回と同じ轍は絶対に踏みたくありません。

ばんえい競馬を続けたい

と思う人たちがそれぞれのスタンスで,今からできることをやっていくべきなんだろうな,と。

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December 19, 2008

サテライト石狩

石狩市のサテライト石狩にAiba石狩が併設され,ばんえい競馬の勝ち馬投票券発売がスタートしたということで,先日(子供にリッキーと会わせるついでに)出かけてまいりました。
広くて新しい館内はとても居心地良さそう。キッズスペースがあるのもとってもいいですね。また,施設面以外でもサテライト石狩には職員の競輪選手OBがいて,場立ち予想をやっていたりするのも面白い。
個人的に「おっ,これは!」と思ったのは「サテライト石狩かわら版」というA4サイズのチラシ。その日行われる(競輪の)レースの予想と簡単なコメントが書かれているものでした。これ,すごくいいですよね。ばんえいでも作れませんでしょうか? ばんえい競馬には専門紙はありますけど,場外で買えるのは「競馬ブック」のみ(ですよね?)
あとはスポーツ新聞に載ってる馬名と予想印が書かれただけのごく簡単な出馬表ぐらい。予想の参考資料となるものはもうちょっとあってもいいんじゃないかと思います。もちろん,主催者の予想行為に差し障りがあるのなら,OPBMではないどこか他の団体がやることになるんでしょうが……。
また,別に予想じゃなくても,直近のイベント情報やニュース記事や読み物等,ばんえい競馬情報局スタッフブログみたいなのをチラシでも壁新聞でもいいから作れないかな,と。

個人的にばんえいの場外が売上的に苦戦しているのは「旧来のファンがばんえい競馬への興味を持続的に保てていない(≒飽きた)」からだと考えますし,その対策には「ファンがばんえい競馬への興味を持続できるようにフレッシュな情報を定期的に発信し続けること」が重要だと考えています。もちろん,公式ホームページでの頑張りは評価していますが,場外の主な客層である中高齢者の目には届かない。勝毎や道新十勝版の新聞記事も他地区の場外に通うファンには届かない。場外に通うファンの大部分は「場外馬券場で知り得る情報=その人が得られるばんえい競馬の情報」なわけですから。主催者側が何もしてないならファンの興味が薄れてしまうのは当然じゃないかと思うわけです。
場外でイベント開いてプレゼント配るのも結構なのですが,それで集まった新規層がリピーターとして本当に根付いてくれるのか? と考えると疑問符を持たざるを得ません。「隣の芝はなんとやら」かも知れませんが,同業他社や異業種でも,面白そうなアイデアはどんどん取り入れませんか? 一応,来年の開催は何とかなりそうですが,今の売り上げ状況を考えると「再来年」は全く保障できないというか,かなり厳しいのではないかというのが個人的な印象です。早いうちからやれる手は打っておきましょうよ。(←自戒こめて)

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December 04, 2008

予想しようよ

ばん馬のいる風景さんでも紹介されていましたが,ばんえい十勝オフィシャルサイトで新しく掲載が始まった特別戦の当日騎手コメント,これすごくいい企画だと思います。
ばんえい競馬を始めて間もないビギナー&ライト層にとって,馬券を買うにあたっての大きな参入障壁は「何を根拠にレースを予想すればいいかが分からない」ことだというのが(自身の経験も含む)個人的な見解です。特に予想紙が容易に手に入らない遠隔地のファン(≒ネット投票のユーザ)にとって,レースを予想するための材料の多寡は重要な問題だと思います。もちろんばんえい金太郎さんがメイン&最終レースの紙面を無料で公開していたり,競馬ブックさんの新聞購入サービスもありますが,有料というのはあまりにも敷居が高いし,そもそもばんえい競馬の予想紙は初心者にとっては意味不明な数字や記号が並ぶ難解な代物ですから(苦笑) 今回の騎手コメントのような「気軽にアクセスできる検討材料」というのは貴重ですし,もし今後3連単などの馬券を売ることを考えるのであれば,尚更拡充すべきところだと思います。
以前拙blogで書いた内容の再掲ですが


「情報量の圧倒的な多寡」というのもばんえい競馬が抱える大きなハンデだと考えまております。
いやほんと,中央競馬のファンって幸せですよ。何せ情報が山のように溢れている。一般のマスメディアでも日常的にニュースが流れ,黙っていても情報が手に入るんですから。レース予想だって過去の成績だって競走馬の血統だって,調べようと思ったらあっという間。そして,その中央競馬と繋がっている地方競馬や海外の競馬という平地競走全般についても,その垣根が低くなるにつれて情報がどんどん手に入るようになっています。
この「平地競走とばんえい競馬の情報量」の違いは結構致命的なのかな,と。
例えばの話。「JRAでちょっと競馬に興味を持ったファン」がはじめて地方競馬の競馬場に出かけたとしても,それほどとまどいもなくレースを楽しめると思うんです。日頃見慣れたサラブレッドが楕円形のトラックで速さを競うという基本は変わらないし,馬の名前は知らなくても血統欄に書かれている父馬には覚えがある。レースによってはJRAで走っていたのを見たことのある馬や騎手が出てくるので,ちょっと安心したり。
でも,ばんえい競馬だけはその「(平地競走的な)常識」が一切通用しない。ばんえい競馬に関するよく聞く話として「何を根拠に予想したらいいのか分からん」とか「予想紙の馬柱を見ても暗号にしか見えない」とかいうのがありますが,さもありなん,という気がします。だって,自分も初めてばんえい競馬観たときにはそう思いましたから。
そして,その「違い」について知ろうにも,参考とすべきもの(書籍やTV,Web等)が圧倒的に少ない……。

http://riki-midori.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_4c48.html

ということで,ばんえい競馬の馬券を買ってもらうためには,主催者等が積極的に情報公開をしていくべきだと思います。
そして,この主催者等の「等」の部分が重要で。主催者は予想の材料となる情報は提供できても,具体的な予想印や買い目を出せるわけじゃないですから,このへんはわたしたちファンが補完できる部分なんじゃないかな,というのが持論です。今現在もblog等でばんえい競馬の予想をなさっている人はたくさんいらっしゃいますが,そーいう動きがどんどん広がってくれれば,お互いの予想を参考にしあってより多くのレースで馬券を買おうという意識が広がれば,未だ低迷を続ける馬券売上額の上昇に繋がるんじゃないか,と。

これだって「ファンができるばんえい競馬支援策」だと思うんですよね。全員参加型,全員参加型。

本音を言えば北海道競馬運営改善対策室のような,馬券振興策やその他支援策を企画・運営する団体があればいいんだろうな,とは思います。とはいえ「~支える会」にそこまで期待するのも難しいだろうし……。

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October 16, 2008

今季折り返し発売額 予算対比91%57億円

完全復活? のばんえい十勝劇場さんからの転載記事。


今季折り返し発売額 予算対比91%57億円
天候不良や場外売り上げ不振

 帯広市単独開催2年目のばんえい競馬は13日、今季開催の半分に当たる75日間を終えた。発売額は57億6575万1500円、予算対比91.60%、前年対比91.57%と厳しい状況となっている。今季はナイターの開催日数を増やしたが天候不良や低温などで売り上げが苦戦、直営場外発売所の不振、関東など他競馬場での売り上げも想定より伸びなかった。後半戦は各種イベントや重賞レースなどで巻き返しが期待される。

 1日平均の発売額は7687万6687円(予算額8392万6121円)。今季の1億円発売額達成日は3回で、6月22日を最後に約4カ月間途絶えている。
 健闘していた帯広競馬場(本場)も15億4023万8600円(予算対比98.49%、前年対比90.33%)と予算を割り込み、前年対比でも90%割れが目前。入場人員は前年比2万1509人減の12万446人となっている。1人当たり購入額は同776円増の1万2787円。

 旭川、北見など6カ所の直営場外発売所も20億6253万7800円(同89・61%、同78・84%)と苦戦。ただ旭川だけは、ほぼ予算通りの8億3883万600円で推移している。6カ所全体の入場人員は前年対比2万2756人減の10万4118人、1人当たり購入額は同811円減の1万9809円。

 他の道内、関東など広域の発売額は8億4621万5400円(同83.26%、同89.77%)。インターネット購入など電話投票は13億1675万9700円(同93.23%、同127.54%)となった。

 後半戦は19日のナイター終了後、日中開催に移行。各種イベントや年末年始開催で上昇を見込む。市ばんえい振興室では「気温が下がるナイターは年配者にとって厳しかった。来年は短くする方向で検討したい」(井上隆主幹)としている。


ということで,非常に厳しい数字となっております。予算対比91.6%,1日平均では700万円足りないというのは相当ヤバいと思います。
さて,上記ニュースで個人的に気になったのは振興室のコメント。
「気温が下がるナイターは年配者にとって厳しかった。来年は短くする方向で検討したい」
とのことですが。「5月や9月の夜は寒い」というのは別に今年始まったわけでもないわけで……。じゃあ,今季のナイター開催日を検討をした際に,どんなデータをもとにどうやって入場者数や発売額を見積もって「ナイター延長」の決定を下したの? ちゃんとマーケティングしてるの? 数字の裏付けがない思いつきで延長したってこと? という疑問が生じています。民間が運営に参入するということで,期待していたのがお役所には苦手な経営分析の手腕だったのですが,今回の件では正直,期待外れ感が否めません。

とはいえ,今更場末のblogでグダグダ言ってても仕方ないので,今季あと半分75日の売り上げ増を期待するとともに「これからも末長くばんえい競馬を見られるようにするために自分のできること」を模索していきたいと思います。

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September 10, 2008

売り上げ苦戦

9月9日付北海道新聞(地方版)の記事によると,9月7日現在の馬券売上額は
47億0196万円で,前年同期比92.46%,予算比93.2%にとどまっているとのことです。

これまでも売り上げの苦戦については度々報じられておりましたが,非常に厳しい数字ですね……。

とりあえず売り上げ減の要因を思いつくまま挙げてみれば,大きいところでは
 ・直営場外の苦戦
 ・天候不良
 ・ナイターの日程(開始時期・曜日)
あたりになろうかと思います。
ナイターの日程等は来年度の課題となるのでしょうが,このまま赤字額が拡大するようなら
そもそも「来年も開催できるのか?」ということにもなりかねないわけで。

「関係者しっかりしろ!」と言うのは簡単なのですが,新生ばんえい競馬は全員参加型なわけで,
わたしのようなファンも広義の関係者なんですよね。特にここ数カ月は拙blogも半放置状態だったので,
怠慢だと言われても弁明の余地はありません。

アクセス数も少ない場末の拙サイトと拙blogですが,ばんえい競馬の知名度向上の一助になるべく,ちょっと頑張りたいと思います。

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June 12, 2008

ポジティブシンキング

ばん馬のいる風景さんのエントリ


実際にばん馬がいい方向に向かうための方法はどのような方法なのでしょうか…
改めて、考えなおしているところです。

の一文を読んで,自分なりにあれこれ考えておりました。

恐らく。どのような視点で現状を捉えるかによって,導き出される回答は変わってくると思うのですが。わたし的には

ばんえい競馬というのは年間100億円以上の売り上げがある「興行」であり,その興行を支えているのは馬産(畜産)業という「産業」である。その「興行」と「産業」が社会情勢の変化等の影響で斜陽化している現状に対して,どのようにすればいいか?

という視点で考えるようにしています。で,結論としては

その「興行」と「産業」が再興し,持続的に発展できるように頑張ろうよ

と思うわけです。一昨年の秋,存廃問題に揺れていた時期に書いた拙エントリですが。


ばんえい競馬というのは,現状でも毎日数百人の観客が市外(道内外)から訪れ,しかも「世界で唯一」の興行が行われている集客施設なわけで……。これを「観光資源」であり「町おこしの資源」として積極的に活用するという視点は持てないか,という事です。
なんだか,マスコミのネガティブな報道に引きずられて,多くの人は
「ばんえい競馬はこれからも衰退を続けていく一方で,「馬文化」を守るためにお情けで2市による存続をさせてもらいながらも結局赤字は解消せず,ついに力尽きて廃止」
という悲観的な将来を想像しているんじゃないかという気がしています。
わたしは「そんなことはないぞー」と思ってます。だって,ばんえい競馬って面白いもん。それはわたしたちが一番よく知っていることじゃないですか。この面白さがもっと多くの人に伝われば,観客だって馬券の売り上げだって増えますって。
 (中略)
もちろん,これまでいろいろやりながらも馬券の発売額は減少を続けているのは事実なわけで。この状況を上向きにするためには並々ならぬ努力が必要でしょう。そして,その努力は「ばんえい競馬」に関わる全ての人が為すべきだし,そうしないと流れを変えることは出来ないでしょう。
市営競馬組合に代わる新主催団体だって,厩舎スタッフだって,行政だって,生産者だって,マスコミだって,そしてファンだって,できることはたくさんある。

基本的にはこの時とほとんど変わっておりません。
ばんえい競馬の面白さがどんどん広まって,ばんえい競馬がどんどんメジャーな存在になれば,やがて馬券の売上額も上がるし,賞金も上がるし,馬の取引価格も上がるし,生産頭数も上がるだろう。それを目指して全員参加型で頑張ろうよ。今は厳しいけど,みんなで頑張れば明るい未来が待ってるよ。ばんえい競馬の最盛期だった1980~90年代を凌駕する盛り上がりを目指そうぜ,と。

てなわけで「世界遺産うんぬん」については
「ばんえい競馬は『遺産』じゃないよ。だって近い将来には必ず再興して,どんどん発展するんだから」
という,電波ゆんゆんな妄言を以て感想に代えさせていただきます。

夢物語ついでに,さらに妄想をしてみると。
「世界で唯一帯広で」というばんえい競馬の謳い文句ですが。これは前述お花畑論が実現していけば,将来的には無くなっちゃうんだろうなと思いますし,(帯広の人には申し訳ありませんが)無くなってほしいと思っております。
ばん馬の数が増え,ばんえい競馬がメジャーかつ身近な存在になれば,全道で行われている「草ばん馬」の大会がどんどん大規模になり,開催回数も増える。それこそ札幌とかでも草ばん馬の大会が開かれてもいいじゃないですか。
別に北海道に限ったことじゃない。東北の草ばん馬でソリに人が乗って御する「北海道スタイル」のレースができるかもしれない(反対に北海道の草ばん馬で東北スタイルのレースをやって,互いに遠征し合って交流戦をしたりして)。九州にもブルトンがたくさんおりますし。
もっといえば,重種馬は世界のあちこちにいるんです。海外で"BANEI Style"のレースがあったりしたら。で,帯広競馬場でジャパンカップをやっちゃうの。北米代表のベルジャンにフランス代表のペルシュロン。それをフクイチやサカノタイソン,トモエパワー等の血を受け継いだ日本輓系種が迎え撃つ……。ちょっと楽しくないっすか?

「世界遺産」という言葉の響きは確かに甘美でありますが。
ばんえい競馬好きの自分としては,この競技がどんどんメジャーになっていろんな場所で開催され,その面白さをより多くの人に知ってもらいたいし,「大きな馬」たちの活躍の場がどんどん広がってくれればうれしいよなー,と思います。

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May 28, 2008

発売額 前年に届かず

5月27日付の北海道新聞地方版に,開幕から先週末(25日)までの馬券発売額に関する記事が出ていたそうで。簡単にまとめてみると


  • 開幕から5月25日まで(15開催日)の発売額は11億7100万円で前年比8%減。 市の目標額(12億5300万円)にも届かなかった。
  • 天候不順の影響もあったがナイターが不振。今の季節は午後8時頃はまだまだ寒く「競馬場も場外馬券場もお客さんが帰ってしまう(ばんえい振興室)」。
  • 中でも,今季から始まった金曜日開催が深刻。これまで行われた3回はいずれも6000万円を下回る不振ぶり。
  • ばんえい振興室では「新聞広告を打つなどして開催をPRする方策を検討,暖かくなる今後に期待」とのこと。
  • 競馬場の入場者数は29,772人で前年同期比2割減。ただし,一人あたりの購買額は上昇したため,競馬場での売り上げはほぼ前年並み。
  • 場外馬券場の売り上げは直営・広域いずれも前年同期比で2割ほどの減。

うーん。まあ,確かにこの時期は夜寒いですからレジャー的要素で客を呼ぶのは難しい。わざわざ寒い中を「ナイターやってるから」といって競馬場に足を運ぶ客層は,ライト層ではなくヘビーユーザー層が主。入場者数が少なくその分客単価が上がるというのは当然ですかね。

じゃあ,率直な疑問として
「金土日のナイターをこのクソ寒い時期から始めることによって,どのようなターゲットを狙おうとしていたのか?」
と思ったりもするわけで。
競馬場に新規で訪れる客層を狙うなら,寒い夕方夜よりも昼間開催の方がよかったんじゃないか? あえて寒空でのナイターで勝負するなら,もっと大々的なイベントを仕掛けるべきじゃなかったのか?
それともインターネット投票を期待していたのか? だとしたら「開催日が変わる」という周知が致命的に足りなかったのではないか? 「新聞広告」では十勝外のファンには伝わりませんよね。
あるいは,相変わらず売り上げ減が下げ止まる気配のない直営場外は放置でいいのか?

5月上旬から曜日を変更してのナイター開催,現時点では「戦略と戦術がちぐはぐ」という印象を持たざるを得ません。「馬券は『窓口さえ開けておけば売れる』という時代は終わった」というのはこれまでもいろいろな方が言っておられます。まさか「中央競馬の開催時間とずらして発売すれば買ってくれる人はたくさんいるはずだ」という皮算用をしていたわけでもないでしょうね。

とはいえ。ここで運営側を批判して「はい,終わり」で済ませちゃうのは建設的ではありませんし,ばんえい競馬が無くなったら困るのはさまざまな立場の人にとって同じなわけですから。それぞれの立場で,これまでのマイナス分を取り返すようなことをやっていくべきなんでしょうね。
とりあえずシロート考えですが。


競馬場
これまでの「馬券以外の収益基盤の確立」という基本路線は間違っていないと思います。いかにばんえい初体験の人に競馬場に足を踏み入れてもらうのか,その方々をリピーターとして競馬場に何度も来てもらうためにはどうするか,でしょうね。
インターネット投票
今現在オッズパークや楽天競馬のアカウントを持っている地方競馬ファンに,ばんえい「も」買ってもらう。あるいは中央競馬のファンに,ばんえい「も」興味を持ってもらう。個人的なキーワードは「口コミ」と「キャラ萌え」。
直営場外&AIBA系場外
傍目には有効的な策は打ち出せていないように見えますし,個人的にもこれといった案は思いつきません。十勝以外の生産者のウマ離れを食い止めるという観点でも,ばんえい競馬の知名度を上げるための方策は全道で行った方がよいとは思うのですが……。

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